SOLUTION CASES
お客様事例-2
ドローンによるUAVレーザー測量
千葉県長生郡長柄町
― 案件の内容及び特徴について聞かせてください。
総合資源・化学メーカーからの依頼を受け、天然ガスの送ガス管を新規に敷設するための現況測量及び、プラント建設用地の境界測量を行った事例をご紹介します。この送ガス管の配管ルートの延長は約2.5km。その一部で、山越えのためのトンネル(延長約150m)をつくる計画が進められていたのですが、この山林が未使用だったことから、現地に立ち入って地上測量を行うのが困難な状態でした。人が立ち入るためには荒れた雑木を伐採する必要があり、その作業には危険が伴う上に、土地所有者の承諾が不可欠だったからです。そこで、当社はUAV(ドローン)に積載した3Dレーザースキャナーを活用した測量を提案。人が現地に立ち入ることなく、上空からレーザーを投射して三次元点群データを取得したことで、現場作業は1日で完了することができました。このデータを解析することによって得られる地表面の位置情報をもとに、三次元で立体的に表現しました。
― UAVレーザー測量の強みについて、あらためて聞かせてください。
三次元データをいったん作成してしまえば、自由自在にシミュレーションができることですね。今回の事例で申し上げますと、地上測量を行った後になって、トンネルの中心線を変えようかという話が持ち上がると、再び現地に入って測量をやり直さなくてはいけないんです。一方、三次元データを使えば、トンネルのセンターの位置や掘削土量について簡単にシミュレートできます。これはとても大きな強みですね。あとは、3K(きつい・危険・汚い)な現場であるとか、雨天が多く、なかなか現場に入れない時期にもドローンが強みを発揮すると思います。ただし、スピードに関しては、三次元点群データの処理・解析にそれなりの時間がかかりますし、地上測量を人海戦術で行えば工期を短縮できるので、一概には何ともいえません。ちなみに、より大きな範囲(30ha超)の地形図を作成する場合には、精度や費用、工期といった観点から、ヘリコプターを使用したレーザー測量をおすすめしています。
― 成果やお客様の反応についてはいかがでしょうか。
現地への立ち入りが難しい状況のなか、少ない日数で精度の高い成果を得ることができました。測量から工事着手に至る一連の流れのなかで大きく寄与できたと自負しています。UAVスキャナ測量という技術の目新しさもあるのでしょう、お客さまの注目度には非常に高いものがあります。レーザー測量と同時に上空写真も撮影するのですが、リアルな画像を確認できるので分かりやすいと評判でした。
01
作業計画の策定:使用機材や実施時期の選定
02
実測
03
データ処理・図面作成
04
納品
PICK UP
お客様導入事例
農業組合からの特命で、約1万㎡の土地に野菜集出荷場を建設するための測量、設計、許認可申請、登記という4つのプロセスを一気通貫で担当した事例です。